宗教の嫌いな人、信仰が信じられない人などから、時々、神さんや仏さんというのは本当にいるのか?どこにいるのだ?いるなら連れてこい、などと言われることがあります。神さまは置いておいて、ここでは仏さまについて語ります。
仏とは、仏陀の最初の文字を取ったものです。意味は仏陀と同じです。仏陀は、ブッダ(Buddha)という音に漢字を当てはめたものです。ブッダは、目覚めた人という意味で、覚りを得た人のことです。その意味では、覚りを得た人は、誰でもブッダと呼ぶことができます。
現在、上座部仏教でブッダといえば、約2,500年前にインドに実在した、ブッダ(お釈迦さん)のことを意味します。どこにいるのかと問われれば、2,500年前に存在したとしか言えません。ブッダ以外の覚りを得た人は阿羅漢(あらかん)と呼ばれます。
大乗仏教になると、観音菩薩、弥勒菩薩、文殊菩薩、薬師如来、阿弥陀如来など、たくさんの仏が出現します。
空海の始めた密教では、一番根本的な仏を「大日如来」とします。「大日如来」とは、仏教の法(真理)を、仏という形にして現したものです。ですから、法(真理)といっても、「大日如来」といっても、中身は一緒なのですが、法(真理)だと形がなく分かりにくいのに対し、「大日如来」だと形があるので、扱いやすくなります。
では、「大日如来」はどこにいるのかと言えば、空海は「心の中」だと言います。法(真理)は心にあるのであって、どこか外にあるのではないのです。人間の外に神を立てるのではなく、あくまで自分の心を知るというのが仏教なのです。
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