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戒名の起源

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457.gifインドで生まれた仏教はその後、南と北の二つの ルートに分かれて アジア各地に伝わりましたが、北の コースを辿った仏教 ( 北方仏教、または北伝仏教ともいう ) は、ネパール、チベット、中央 アジアなどを経由して、500 年後の西暦元年頃に シルク ・ ロード ( 絹の交易路 )を通る商人達により、中国にもたらされました。蚕 ( かいこ ) の原産地は中国であり、絹織物はその頃中国でしか生産されませんでした。

当時の中国には自分の名前を他人に知られることを好まず、そのため実名の他に 「 あざな、字 」 を付けてそれを使う社会的習慣がありました。出家の際には僧侶としての戒律を守ることを誓うと共に、「 あざな 」 を付ける習慣から 釈迦の弟子になった 「 しるし 」 として、師から新しい名前を授けられました。それが戒名の起源です。

例えば 7 世紀、唐の時代に困難を克服して前述の シルクロードを通り インドに赴き、仏教を学んだ僧、 玄奘 ( げんじょう )がいましたが、1 7 年後に サンスクリット語 { 古代インドの言葉、梵語 ( ぼんご )}で書かれた仏典 ( 原典 )  657 部を中国に持ち帰り、仏教の発展に大きく貢献しました。彼は玄奘三蔵 ( 三蔵法師 ) と呼ばれていますが、その玄奘とは彼が 10 才で出家した際に、師から与えられた戒名でした。

注:)

三蔵とは釈迦の講話( 経 )、僧侶が守るべき戒律 ( 律 )、経についての解釈 ( 論 ) のことで、三蔵法師とは 三蔵に通暁した僧に与えられた尊称のことです。

つまり 戒名とは 

1: 生きている人が、

2: 出家をする際に、

3: 師から授かるもの

だったのです。この戒名授与の 基本原則 を、しっかりと覚えておいて下さい。

注:)戒

守るべき戒めとは、盗むな /ウソをつくな/ 悪口を言うな/ 酒を飲むな/ 女性と関係するな/でしたが、明治維新までは僧侶には女犯 ( にょぼん ) の罪の規定があり、建前上からは結婚を禁じられていました。

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