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西大寺観音院・牛玉所殿の大修復完了

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37-3.gif西大寺会陽500周年記念事業として西大寺観音院(岡山市東区西大寺中)が進めていた牛玉(ごおう)所殿の大修復工事が完了した。本格的修復は、焼失後の再建以来、130年ぶり。

 牛玉所殿は本堂の北東にあり、会陽の守護神・牛玉所大権現と金比羅大権現を合祀(し)し、会陽では裸衆が参拝する。寺伝によると、1854(嘉永7)年に焼失し、1880(明治13)年に再建した。

 神社建築様式の一つである「権現造り」で拝殿、本殿、奥殿などからなり、幅約15メートル、奥行き約21メートル。再建以来、本格的な修復は行われておらず、老朽化が進んで建物がゆがみ、雨漏りもあるため、2009年3月から修復工事を行っていた。

 30センチ近く沈んでいた建物東側をジャッキアップして建物の傾きを解消。使える部材は残す方針で、屋根のふき替えでは瓦の4分の3を交換し、傷みの激しかったぬれ縁は3分の2程度を取り替え、垂木の一部も修復した。

 社殿の火災では本尊も焼失し、その後は高さ40センチほどの厨子(ずし)に納められた牛玉所大権現を本尊としてきたが、修復を機に縦2メートル、横1・6メートルの本尊を新たに作った。また交流のある中国の仏教聖地・普陀(ふだ)山から文殊菩薩(ぼさつ)像(縦1・5メートル、横1・3メートル)も贈られた。

山陽新聞 から

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