名古屋市中区門前町の本願寺名古屋別院(西別院)で22日午後6時から開かれる納涼盆踊りで、僧侶らが昨年6月に亡くなった米人気歌手マイケル・ジャクソンさんのダンスを披露する。お経を1980年代のヒット曲「今夜はビート・イット」に替え、地域の住民たちを楽しませるつもりだ。
企画したのは、マイケルさんの音楽が好きな30代の若手僧侶たち。漢正豪(あやまさひで)さん(33)は「親鸞聖人の『世の中安穏なれ』という言葉は、子どもを愛し、世界平和を伝え続けたマイケルの願いと同じ」と話す。
6月の一周忌に大須商店街であったダンスイベントに漢さんらが参加したのをきっかけに、「盆踊りでも追悼ダンスをやろう」と、ほかの僧侶や商店街の店主も巻き込んだ。
だが、お寺でマイケル・ジャクソンというとっぴな発想は「上司に通るか心配だった」と漢さん。教務所長の和治教文さん(61)に提案すると「地域のつながりが深まればいい」と、快く認められた。「ビートルズ世代だから、実は抵抗感はないよ」と、和治さんは笑う。
盆踊りでは、僧侶や商店街の店主ら総勢20~30人がそろって踊る。21日夜も普段は葬式が営まれるホールに集まって法衣姿で練習に励んだ僧侶たち。「踊り終わったら本堂に向かって手を合わせよう」などと話していた。
奥田哲平 より
中日新聞 から