インドネシア・ジャワ島で13世紀から16世紀にかけて栄華を誇ったマジャパヒト王国の遺跡発掘の支援を呼び掛けようと、日本の民間団体とインドネシア政府が協力して復元した古代の木造帆船が4日、日本に向けてジャカルタの港を出航した。
インドネシアのワチック文化観光相は4日の式典で「マジャパヒト王国から多くの船が沖縄へ行って交易した。わが国の海洋文化をよみがえらせよう」と呼び掛けた。
航海はインドネシア文化観光省と日本マジャパヒト協会(東京都)が協力。半年かけてアジア7カ国に寄港、日本では7月中に沖縄県・石垣島に到着した後、鹿児島、高知、東京、大阪、福岡の各都府県に立ち寄る。長崎県への寄港も検討中。
帆船は「スピリット・マジャパヒト号」で全長20メートル、幅4メートル。王国時代の船に関する史料は少ないが、ジャワ島中部にある世界遺産ボロブドゥール仏教寺院(8世紀)のレリーフに描かれた大型帆船なども参考に、くぎを一切使わず造った。
同協会は寄港を希望する自治体の相談を受け付けている。電話番号は03(5684)7661。
中日新聞 から