ホーム 仏教のスペース Bouddhisme 高伝寺の大涅槃図 13、14日九国博で展示

高伝寺の大涅槃図 13、14日九国博で展示

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涅槃図は釈迦(しゃか)の入滅(死)の情景を描いた仏画。高伝寺が所蔵する絵は、三代藩主鍋島綱茂(1652~1706)が京都の東福寺が所蔵する涅槃図の描き写しを命じ、作らせたもので、縦15・2メートル、横6・1メートルとなっている。中央部分が大きく割け、全体的にしわやねじれが生じ、絵の具のはがれも進んでいたため、約170年ぶりとなる修復作業が、九州国立博物館で行われた。

今回の一般公開は、13日に行われる同博物館の国際シンポジウム「巨大掛け軸をめぐる文化交流~祈りのかたち・日本と韓国」(午前11時から午後4時半まで)にあわせて実施されるもので、修復後は初めて。08、09年度の2年間にわたる修復の様子もビデオ上映される。

p1-3.gifまた、シンポでは、このような巨大掛け軸が日本で生まれた背景に迫るとともに、韓国の巨大仏画「掛佛(クェブル)」や、この仏画を屋外で高く掲げて使う仏教儀式の紹介を通じ、日本と韓国の文化の違いや共通点を探っていく。

同博物館では日韓両国の通常サイズの掛け軸や屏風も28日まで展示している。藤田励夫・保存修復室長は「日韓両国の文化は第三者から見れば似たようなところがあるが、詳しく見れば違いも大きい。今回は掛け軸を通じ、それぞれの特徴を示していきたい」と話している。

国際シンポジウムは参加無料。問い合わせは事務局、電話092(717)1681へ。当日は昼の休憩時間を使い、大涅槃図前で、高伝寺主催の法要も予定している。

saga news から 

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