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『法華経』の説明

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998.gif『法華経』はサンスクリット名「サッダルマプンダリーカスートラ」と言ってお釈迦様が入滅して500年頃に原型が成立したと言われています。

お釈迦様が亡くなられ後100年間は仏教徒は仲良く信仰・修行をしていましたが、100年後に保守的な部派と進歩的な部派に分裂して、その後は分裂に分裂を重ねて20部派にも派閥が出来てしまいました。

そして互いに相手の非を論(あげつら)い戯論に耽って、苦しみに喘ぐ一般人を顧みなくなって行きました。

お釈迦様の死後400年を経過した頃から、それらの部派佛教のあり方を批判して、「お釈迦様の時代に還れ」を合言葉に「私達は大乗の菩薩である」という自覚のもとに多くの大乗仏典が創作されました。

しかし、多くの大乗佛典は、従来の部派佛教の修行者を「声聞・縁覚の二乗」或いは「小乗」と貶し、部派佛教の側も「大乗」の側を「経典を勝手に創作するのは悪魔の仕業」と言って非難しました。

この小乗VS大乗の抗争は、全ての衆生の幸せを願ったお釈迦様の本願に背くとして「それぞれの立場(声聞・縁覚・菩薩)の違いに執着せずに、みんな目指す所は仏様のお悟りなんだから、いがみ合わずに仲良くしましょう」と主張するお経が創られました。

それが『法華経』です。

この経典の目的は『宥和一致』にあります。

この経典が中国に伝来すると六人の方が翻訳しましたが、中でも羅什三蔵の『妙法蓮華経』は名訳として親しまれました。

羅什三蔵の訳は、彼独自の解釈と中国人の好みにあうように翻訳されていますから、現在のようにサンスクリットの原典から直訳したものと比較しますと相当に受ける印象が違います。

近代の諸外国の仏教学者からは「創作経典の創作的翻訳」と揶揄されているほどの内容になっていますが、それでも『宥和一致』の思想はよく伝えています。

中国の偉大な仏教家とされる天台大師は、有名な「五時八教判」という経典の番付けに依って『法華経』を第一に位置つ゛けました。

しかし、だからと言って他の経典や他宗を誹謗中傷はなさらなかったのです。

三論宗の嘉祥大師とも親交があり、相互の思想交流の痕跡がそれぞれの関係著作から覗われます。

天台大師は『摩訶止観』巻第十上において以下のように仰せです。

「倒(さかしま)に正法に執して還って邪人法とは成るなり。

もし、摩訶衍の四門を学んで即ち般若の意を失するは、邪火の為に焼かれて還って邪人法となる」

たとえ『法華経』そのものは、仏の教えを伝える「正法」であっても、それに執着してしまえば、教法を実体視する「邪見」に陥ってしまうから、そのような智慧のない人間の行いで「正法」も「邪法」に転落してしまうと言うことです。

自ら奉じる教法に対する愛執は、必然的に他宗派に対する蔑視憎悪の念を生み、やがて論難闘争の中に転落せざる負えません。

この天台大師の戒めを無視して、自宗のみが正しく他宗教は全て「邪宗教」と論難する日蓮系の某宗派や、そこからも破門されて金儲けに余念のない創価学会などは、将に「邪火の為に焼かれて還って邪人法」となった姿でしょう。

そう言えば創価学会の会員には「火病」を発症している方々が大勢おられます。

rsd37264さん より

chiebukuro.yahoo.co.jp から

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