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正月の行事と由来、神社と神道

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※神社と神道については、

正月になると、多くの方が神社に初詣に行きますが、神道の信者かというと、また別のようです。現在の日本人は、神道に信仰心を抱くというより文化的アイデンティティを感じる人が大部分だといえるようなのです。神社や神道は、日本人の感性の基礎をなし、年中行事や日常の慣習の元になっているようです(日本人の深層文化)。神社は神道の神を祀った建物ですが、正月はどの神社も初詣の参拝客で賑わいます。その他に、赤ちゃんが生まれたときお宮参りに行ったり、七五三を祝って参拝したり、祈願するためにお参りをしたりと、たとえ神道の信者ではなくても、神社は日本人にとって縁の深い場所のようです。神道は一方で、天皇制を宗教的に支えたものであり、今でも天皇家の宗教として古いしきたりを残しています。

※正月の行事については、

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正月の歳神(としがみ)とは、稲に宿る魂「生命の力」・「稲霊(魂)」で、私たちの祖先の霊(祖霊を神格化したもの)とも考えられています。お正月には祖先の霊でもある歳神(としがみ)が子孫である私たちを祝いにくる(稲霊と祖霊の崇拝を軸とした魂祭り)と考えられているのです。鏡餅(かがみもち)を飾り、お雑煮(おぞうに)をいただきお正月をお祝いします。こうした習わしは、新米でついたお餅を神様(歳神・としがみ)に供え、私たちもいただくことで稲に宿る魂「生命の力」をいただく意味がこめられています。お年玉も昔は、お金ではなくお餅が使われ、やはり”たましい”「魂」「玉」をいただくものでした。一月十一日の鏡開きで鏡餅を手や槌で大切に割り開くのも、こうした信仰にもとづいているのです。

※なぜお正月は「おめでたい」のでしょうか。

一年の最初の日である元日は年・月・日のそれぞれの始めなので、これを元三(がんさん)と呼びました。もともと三が日というのは、この日のことを指したのです。古代の日本における一年の始まりは、正月の満月の夜(月の霊威の最盛期は満月の夜)でした。この夜に歳神(としがみ)を迎えて旧年の豊作と平穏とを感謝し、今年の豊穣と平和を祈念したのです。歳神(としがみ)とは祖先の霊(祖霊)を神格化したものです。つまり正月とはご先祖様が神(歳神・としがみ)として、生きるパワーを持ってやって来る時期なのです。神(歳神・としがみ)が生命パワー(生命エネルギー)を注入してくれて、また一年生き延びられます。つまり、寿命が延びると考えられました。その喜びと感謝の気持ちをお互いに確認しあう呼びかけの言葉が「おめでとう」なのです。

blog.livedoor.jp/susanowo/archives/50056676.html から

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