ホーム 仏教のスペース Art Sacré お寺さん イメージ一新 金沢・真福院 芸術拠点に場提供

お寺さん イメージ一新 金沢・真福院 芸術拠点に場提供

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きょう演奏会、

 歴史的景観を残す金沢市芳斉地区で、由緒ある寺院を「芸術の拠点」として生かす取り組みが進んでいる。新たなハコモノに頼らず、自由な発想で「地域のお寺さん」を模様替えしようと、芸術や地域交流を研究するNPO法人金沢アートグミが企画。十五、十六両日には、第一弾として音楽演奏や茶会など市民参加型の催しを開く。市街地の空洞化が叫ばれる中、にぎわい創出の糸口にしたい考えだ。(前口憲幸)

 寺院は江戸時代に建てられた真言宗の真福院。周辺は犀川を水源とする鞍月用水が流れる閑静なエリアで、JR金沢駅に近く、長町武家屋敷や近江町市場にも徒歩圏内。北陸新幹線の開業を控え、息吹あるまちづくりを願う地域住民の声を受け、アートグミが昨年十月から準備を始めた。

 法要がある月一回だけの開放だった寺院の内外を掃除し、各部屋を整理。かつて客間だった本堂南側の和室は家具を片付けるなどして、芸術家がアトリエやギャラリーに活用できるよう一新した。

 三十一代住職の北原裕全さん(43)は「宗教と芸術とのコラボレーションは先代にはなかった斬新な発想」と評価。催しの両日は真福院の縁日にあたり「多くの出会いと発見が楽789-5.gif
 地元の町会連合会長を務めた経験がある建築士の大西隆さん(58)は「受け継がれてきた町並みは金沢の文化の象徴。芸術家の感性がとけ込むことで、より魅力が増す」と期待。アートグミ理事の上田陽子さん(24)は「地域が一体となり、最高のおもてなしをしたい」と話している。

 催しは十五日午後四時から、水晶が放つ癒やしの響きで注目されるクリスタルボウルの演奏会がある。これに先立ち、野外でバームクーヘン作りも行う。茶会は十六日午後一~五時。申し込み不要で、演奏会の鑑賞は無料。

写真はアトリエやギャラリーなど芸術家が活用できるよう準備が進む真福院=金沢市芳斉2で

中日新聞 から

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