中能登町久江の浄土真宗願成寺の仏教壮年会などは、来年4月から親鸞聖人750回大遠忌法要が営まれる西本願寺(浄土真宗本願寺派)へ上納する「お仏供米(ぶくまい)」栽培のため、同地域で初めて、専用の水田を設けた。9日は田植えが行われ、子どもからお年寄りまでの約50人が協力しながら苗を手植えし、秋の実りを祈った。
専用の水田で門徒が協力して米を栽培するのは、539年の歴史がある同寺でも初めてで、鹿島地区では例がないという。
昨年8月、同仏教壮年会長で鹿島組仏教壮年会連盟理事長の山本昌猷さんが、会員が交流を深めるとともに750回大遠忌法要への機運を高める目的でお仏供米の栽培を提案。子どもも交えて地域ぐるみの活動とした。
同日は、願成寺での読経の後、同町久江の今井國雄さんの水田に移動。「お仏供米田」と記された看板の除幕の後、約1500平方メートルの水田で、コシヒカリの田植えに取り組んだ。子どもたちは泥の感触に驚きながら作業を進め、僧衣をまとう藤田樹水住職も48年ぶりに田植えに挑んだ。
コメは9月末の稲刈りの集いで収穫され、6俵分360キロを10月には西本願寺へ贈る計画である。
富山信新聞 から
写真は中能登町久江さん より