土浦市上高津の上高津貝塚ふるさと歴史の広場・考古資料館で、企画展「神の寺・山の寺・里の寺〜古代仏教信仰の広がり」が開かれ、奈良時代から平安時代にかけて、常陸国に登場した新しいタイプの寺院を通して仏教信仰の広がりや背景などを紹介している。
新しいタイプの寺について、担当の学芸員は「それまでの国分寺のように仏教が国家の安寧を求めるのではなく、民衆の求めに応じたり、向き合ったりする形で各地に建てられた寺」と説明する。
会場は「神の寺−鹿島神宮寺と満願」「山の寺−東城寺とその周辺」「里の寺−霞ケ浦をのぞむ村の仏堂」などのテーマで、仏像や土器、瓦など計約百五十点を展示。七九六(延暦一五)年に建てられた土浦市北部の東城寺は神の山として信仰を集めた筑波山の山林修行の場にあり、跡地から出土した軒丸瓦、軒平瓦が展示されている。九日まで。 (塙幸雄)
毎日新聞 より