【北京=川越一】中国国営新華社通信は16日、中国青海省を14日に襲った地震の死者が760人に達したと伝えた。なおも243人が行方不明で、犠牲者の増加が懸念されている。負傷者は1万1477人にのぼっている。
15日夕には温家宝首相が被災地の同省玉樹チベット族自治州玉樹県に入り、家族や住宅を失った被災者を慰問した。生存者の救出に向けて陣頭指揮をとっているが、機材の到着が遅れているうえ、高山病のため動けなくなる救援隊員もおり、救援活動は難航。高地に強い山岳救助隊を動員して救援態勢を強化した。
今回の地震で死者5人を出した四川省甘孜チベット族自治州からは、チベット仏教僧700人が応援に駆けつけている。何の機材も持たない僧侶らは手でがれきを取り除き生存者を救出。25歳の若い僧侶は新華社通信に対し「私たちは生存者を救出し、死者の魂を解き放つ」と語った。
中国全土から医療チームが派遣され、救援物資や義援金も寄せられているが、交通事情が悪く、スムーズに輸送できていない。水や食料、薬品、テント、布団など、最低限必要な物資がそろうには、まだ数日を要する見通しだ。
msn news から