神社の宮司と寺の住職がDJを務める異色のラジオ番組が6日から、尼崎のコミュニティー放送局「FMあまがさき」で始まる。宗教を超えたタッグで、市民らに神道、仏教のしきたりや参拝の作法などを分かりやすく解説。霊場巡りなどが静かなブームとなる中、2人は「堅すぎず、若い人も楽しめる番組にしたい」と意気込む。(横田良平)
貴布禰(きぶね)神社(尼崎市西本町6)の江田政亮宮司(41)と、浄元寺(同市東難波町3)の宏林晃信住職(40)が出演する「8時だヨ!神仏集合」。2人は10年前、尼崎青年会議所の会員として知り合った。神と仏と仕える立場は違うが、情報を交換する中で意気投合した。
約半年前から、市民団体「尼崎南部再生研究室」の若狭健作さん(32)を交え、番組を計画。奈良・興福寺の阿修羅(あしゅら)像などの仏像人気や、近隣自治体に比べて尼崎に神社仏閣が多いことも企画を後押しした。
放送は毎週火曜の午後8時から8時半。「お守りはいくつ持っても大丈夫?」「お経は何をとなえているの?」といった疑問に答えるほか、最近のヒット曲の歌詞を仏教的に解釈し、「今週のありがたい1曲」として紹介。家庭や職場の素朴な悩みに答えるコーナーも設け、ほかの寺社や宗教従事者のゲストも迎えるという。
かつて神社や寺は地域の中心だった。違いを認めつつ、互いの良さを引き出していきたい」と宏林住職。江田宮司は「番組を通じて、多くの人が寺社に足を運んでもらえれば」と話す。
質問や悩み相談も募集している。ファクス06・6483・2501。メールはmail@fmaiai.com
この文章と写真は神戸新聞 から