ソメイヨシノの開花宣言(彦根地方気象台)を迎え、各地で桜が咲き始めた県内では4日、桜の名所で狂言の上演や夜桜コンサートなどのイベントが催された。大津市内では朝から青空が広がり、最高気温は18.4度まで上昇。春の日差しの中、それぞれの名所は多くの花見客でにぎわった。
【多賀大社桜狂言/境内笑いの渦に】
多賀町多賀の多賀大社では、満開となったしだれ桜を背景に「桜狂言」が開かれた=写真。大社の巫女(み・こ)による琴の演奏や、地元の和泉流狂言師らによる狂言の上演があり、多くの参拝者らを楽しませた。
この日は午後に2回、太閤(たい・こう)橋前の特設舞台で上演。狂言教室の生徒らが創作した、同大社が舞台の狂言風小劇「お多賀さんへは月参り」では名物の「糸切りもち」が登場し、観客の笑いを誘った。
桜狂言は、10日も午後1時から能舞殿である。
【夜桜コンサート/天孫神社で満喫】
大津市京町3丁目の天孫神社では、ライトアップされた桜を眺めながらコンサートを楽しむ「花あかり 夜桜コンサート」が夕方からあった。
境内中央の舞殿をステージに衣替えし、全国の桜スポットで演奏しているアーティストの松尾泰伸さんが「さくらに捧(ささ)げるヒーリング・シンセサイザー」を披露した。びわ湖ホール声楽アンサンブルも演奏した。来場者は境内いっぱいに咲き誇った桜に囲まれて、美しいハーモニーに耳を傾けた=写真。
ashahi新聞 から