豊岡市城崎町湯島、温泉寺の広目天(高さ132センチ)、多聞天(134センチ)の二つの仏像が24日、修理を終えて同寺に帰った。先に修理された持国天、増長天とともに1年8カ月ぶりに県指定文化財の木造四天王立像4体がそろった。
4体は本尊の十一面観音立像の脇侍(わきじ)で、平安時代後期の一木造り。台座がなく、虫食いや老朽化で不安定になっていたため、県と豊岡市が08年から約2000万円をかけて修復を進めていた。
京都市東山区の美術院国宝修理所で虫食い穴に樹脂を注入してふさぎ、指先や光背などの失われた部分をヒノキ材で作り直して補い、台座を新たに作った。
2体は城崎ロープウエーで大師山中腹の本堂に運び上げられ、本尊がまつられた本堂の須弥壇(しゅみだん)上に据え付けられた。小川祐泉住職は「4月23日からの開山忌(温泉まつり)に修理が間に合って何より。美しい姿を皆さんに見てもらいたい」と話していた。
皆木成実さん より 毎日jp から