大韓仏教曹渓宗の宗教平和委員会は10日、キリスト教を信仰する選手に祈りのポーズを止めるよう求める公文書を大韓サッカー協会に提出した。サッカー協会によると、仏教界側は「個人の宗教的信念を表出する行為は、他人の宗教の自由を侵害する行為である。ナショナルチームのサッカー選手は公人として、最大限自制しなければならない」との内容を要請してきたという。
これに韓国のキリスト教界は反発。「仏教界に何の害も与えていないのに、選手個人の表現を止めさせるのは間違っている」「ゴール後のポーズは自然な信仰心の表れ」と主張するなど、宗教間の対立が起きた。
これについて、大韓サッカー協会のジョ・ジュンヨン会長は11日、壇国大学の天安キャンパスで開かれた「2010Uリーグ」の開幕戦に出席した際に、「仏教側の立場はよく分かるが、選手たちのゴール後のポーズを制限する考えはない」と述べ、協会は関与しないとの立場を明らかにした。
一部の韓国メディアからは、「ほかの人の宗教的行為を非難をするよりも、自身が信じる神に対してより一層の信仰心を傾ける方が、ともに良いことではないだろうか」という意見も出てきた。多くの人たちは今回の問題について、仏教界側の主張に理解を示しつつも、仏教界の過度な干渉もまた宗教偏向に当たるとみているようだ。
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