ヒマラヤの仏教国ブータンに青年海外協力隊員の体育教師として3年間赴任していた関健作さん(26)の写真展「ブータンの笑顔」が、横芝光町立図書館で開かれている。田園風景の中、子どもの目の高さでとらえた素朴でさわやかなショットが並ぶ。
関さんは町立光中から東京学館高、順天堂大と陸上のハードル競技に打ち込み、高校総体で入賞したことも。教員の父親の影響もあり保健体育の教員免許を取ったが、大学卒業時に「人生経験を積みたい」と考えた。山好きでヒマラヤはあこがれの地。ブータンで協力隊の教師を募集していると知り応募した。
07年1月に赴任した山村は首都ティンプーから車で3日。小中学校に体育の授業はなく、ぼろクズでボールを、タイヤで跳び箱を作り、準備体操やスポーツマンシップを教えた。半年後にがけから落ちて足首を骨折し帰国。くじけそうになったが、戻った時の子どもらの笑顔と拍手に救われたという。
傍ら現地語で人々と交流。趣味のカメラで暮らしや風景を撮影した。勉強嫌いの子がヒーローになって目を輝かせ、チームワークも育った。今春帰国し、現在は匝瑳市内の小学校で講師をしている。
「ブータンも日本も子どもたちの笑顔と体を動かすのが大好きなのは同じ。幸せって何だろうと思う」と関さん。故郷の人に知ってほしいと、20万枚の写真から76点を選んだ。16日まで。無料。
武田良敬 より 毎日jp から