平成16年12月31日現在の文化庁の統計によりますと、日本における神道系の信者数が1億858万457人、仏教系の信者数が9348万5017人、キリスト教系の信者数が216万1707人、その他の宗教の信者数が959万9480人という統計がでています。
つまり、日本人のなかで、なんらかの宗教を一つでも信じているという人の総計は2億1382万6661人ということになり、なんと人口の2倍近くの数になると推測されます。
日本人は宗教性が薄いとよく言われますが、これだけをとっても日本人の宗教性は実に特有なものがあり、「仏教も信じているが神道も信じている」とか「○○ 寺の檀家だが□□神社の氏子でもある」という例が当たり前のように存在しているといえます。それだけ、日本において宗教とは生活に密接に溶け込んでいるといっても過言でないのではないでしょうか。
世界の中の日本仏教
現在、日本には約7万5千の伝統仏教系のお寺や教会や布教所等があり、それらの多くは、いずれかの宗派(教団)に所属しています。
7万5千のお寺…この数は全国のコンビニエンスストアの総数の1.5倍といわれています。
平成16年12月31日現在の文化庁の統計によりますと、仏教系包括宗教法人(宗派)は168あります。これだけバラバラに分かれているためでしょうか、日本は世界の仏教界からも、宗教界からも、特異な「宗派仏教」の国として見られているようです。因みに神道系包括宗教法人は137あるようです。
合計すると、日本人の90パーセントを超える信者を持つ仏教と神道がこれだけ分派しているにもかかわらず、宗教戦争らしき内乱もなく、他宗教・他宗派の人間同士が日常仲良く、普通に生活をしています。その状況が、他国の宗教者たちには特異に見えるようです。
欧米の宗教者やジャーナリストは「日本の仏教・神道はニュートラル(中立的で無偏見)である」とし、「これからの世界平和への対話に、是非、日本の仏教者に参加してもらいたい」という呼びかけが、全日本仏教会によく届きます。
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