中国茶だけでなく、日本茶や紅茶を勉強し始めると、まず必ずといって出てくるのが『日本にお茶が伝わった歴史』。お茶のルーツは中国にあり、唐への留学僧らが日本に持ち帰ったという話だ。
「お茶と仏教の繋がり」お茶について調べていくと避けては通れない道なのだ。つい最近も、お茶について調べようと思うと仏教が切り離せないという話をしたら「違う。仏教にお茶がくっついて日本に来たの」だと訂正をされてしまった。そうです。お相手はお坊さまでした。
ロ・ヴーは、千種区の覚王山という場所にある。目印は日泰寺(にったいじ)という超宗派の大きなお寺。『覚王』とはお釈迦様の別名で、この日泰寺はお釈迦様の遺骨、つまり仏舎利を安置するために創建された、非常に由緒正しきお寺なのだ。ちなみに『日泰』は日本とタイ王国のことを表している。
この季節は、普段は静かな日泰寺周辺も賑やかになる。まずは「涅槃会(ねはんえ)」。これはお釈迦様の入滅(旧暦2月15日)の日の、報恩のための法要が営まれる。最近では3月15日に行われるようだ。そして、4月8日の花祭。お釈迦様の誕生をお祝いす行事で「灌仏会(かんぶつえ)」という。「甘茶を飲む日」と思っている人もいるのでは?
そしてもう一つ。お釈迦様関係ではないものの、お茶には非常に縁の深い弘法様。弘法大師は、最澄と並び日本に最初にお茶を伝えたとされる空海のこと。この弘法大師の入定(入滅)の日が、3月21日。毎月21日は「弘法様の縁日」がある。地下鉄の出口付近から日泰寺へと続く参道は車輌通行止めとなり、お参りをする人たちの歩行者天国となる。屋台のお店が並び、ちょっとしたお祭り気分が味わえる。縁日の中でも、3月21日は特別の日。お彼岸とも重なっているのでとても賑やかになる。
こうして考えてみると、中国茶のお店であるロ・ヴーは「あるべき場所にある」という気持ちになってくる。明日は弘法様の縁日。(本来は命日と言うべきなのだろうか)日泰寺と揚輝荘の桜も、そろそろ咲き始める頃かも。なんとなくガヤガヤと春らしくなってた。
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