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ダライ・ラマが善光寺初訪問

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チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世が19日、初めて長野市の善光寺を訪問した。2年前の聖火リレーのときのような喧騒(けんそう)はなく、市民らはダライ・ラマを温かく迎えた。同市内では、市民団体が世界平和を祈るイベントも開いた。

 

1-60.gif ダライ・ラマは、参道に集まった市民に手を振りながら、境内をゆっくりと歩いた。チベット旗を掲げる一団に手を振ったり、子どもと握手したりする場面も。本堂に入る直前に振り返って合掌すると、自然と拍手が起こった。間近で見た白馬村の女性(35)は「気さくで、すてきな方でした」と感激した様子。

 

 本堂では訪問を記念して、チベット僧侶が1日から、砂粒で極楽浄土を表現したチベット仏教の美術品「砂曼荼羅(まんだら)」を制作。ダライ・ラマが開眼法要を営んで作品を完成させた。

 

 法要中も本堂外には100人ほどが集まり、マイク越しの読経を聞いて手を合わせた。法要後、ダライ・ラマは本堂東側の回廊から「日本は仏教国。日本にも伝統的な寺院があり、お参りをすると良いですよ」などと市民に英語で語りかけた。

 

 聖火リレーではチベット支援者と中国人留学生らが対立し、騒動になった。長野市の男性会社員(60)は、当時と比較して「今日の様子が普通なんでしょう。これからもこうあってほしい」と願った。

 

戸川祐馬、荒井隆宏、宿谷紀子 より

中日新聞 から

 

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