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円仏教

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WON BUDDHISM (円仏教)は,1916年(円紀元年)4月28日、韓国の 少太山、朴重彬大宗師が一円相の真理を大覚されたことに由因して、創立された宗教である。大宗師は全南道霊光郡で、26才の時宇宙の真理を悟り「真理的宗教」の信仰と「事実的道徳の訓練」を提唱した。彼は「波らん苦海の一切生霊を広大無量な楽園に」導くために、円仏教を開教したと「正典」に開教の動機を解明している。

円仏教の教名に対して鼎山宗師は「円を形而上的に説明すれば、言語と名相が断絶された境地であって何をもってもこれを形容することは できない。しかし、形而下的には宇宙万有はこの「円」をもって表現されるので、これはすなわち万法の実存である。ゆえにこの世に存在するあらゆる教法は、たとえいろいろと表現を異にするだろうが、その実際においては「円」以外にはまた一つの法も存在しない」と。また 仏はすなわち悟るということであり、または心という意味であって、 円の真理がいかに円満で、万法をあげて、包容するといえとも悟る心がなければこれは、ただ空虚な理論にすぎない。ゆえに「円仏」の二字は、元来二でない一つの真理であって、相離れられない関係がある。」 (鼎山宗師法語中)と言った。

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それでは円仏教と仏教との関係はいかであろうか?

大宗師は大覚の後「釈迦牟尼仏は本当に聖人中聖人である。」「わが淵源をみ仏に……仏法を主体として、完全無欠な大会上をこの世に建設 しよう」という一句がある。(大宗経序品二章) これにかんがみるに、円仏教は仏教に淵源しているのを知ることができる。しかし、外面上目立つのは、象徴とする信仰の対象を異にし、教団の形成過程、運営方式、制度などが、既成仏教とは異なった組織を持つ教団であることを知ることができる。根本たる真理面においては、相通じているといえとも、教理の部分的解釈においては、従来の制度をそのまま踏襲いようとしないのである。円仏教は単なる仏教の改革にとどまらず、これを超越して現代宗教の新しい方向を提示したとみるべきであろう。  

少太山大宗師の提唱された革新の内容は、時代化、生活化、大衆化に 標準をおいてある。時代化というのは、いかなる時代に処しても、その時代相に相応してよく同和するようにしながらより高い次元に人々を 指導しうる法だということであり、生活化というのは、生活の中から、直接仏法を会得して、仏法によって、生活することをいう。仏法は、すなわち生活の智慧を明かした教えだという意味である。集団的、全体主義で追い立てるのではなく、だれにも一様に生きがいを見いうるように教えるという意味である。

geocities.co.jp/HeartLand-Poplar/4233/data/won01.htm から

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