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お寺が奨学金創設 伊賀の浄土宗念佛寺

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01-34.gif伊賀市上野寺町の浄土宗念佛寺(豊岡鐐尓(りょうじ)住職)が、檀家の同市上野車坂町、西澤孝次さん(75)から寄付を受けた1億円を基金に独自の奨学金制度を創設した。来年4月に大学に入学する地元の浄土宗寺院の檀信徒の学生を対象に9月から募集を始める。西澤さんは「勉強したくてもできない人たちの一助になれば」と話している。

 地元の信用金庫に42年間務めた西澤さんは60歳で定年退職するまで、給料やボーナスを積み立て1億円をためた。75歳を迎えた昨年秋に「若者に役立ててほしい」と豊岡住職に全額寄付を申し出た。豊岡住職は「すべてを投げ出して良いのか」と再考を促したが、西澤さんの意思は固かったという。

 寺で半年間かけて奨学金制度について話し合い「浄土宗念佛寺 和順奨学会」を組織した。書類や面接で選考後、大学・短大に入学した学生2人に月額2万4000円を4年間(短大は2年間)給付する。対象は世帯収入が年間800万円以下で、伊賀、名張両市内にある浄土宗寺院の檀信徒に限る。

 西澤さんは「大学を立派に卒業し、世の中のためになってもらえたら満足です」と話す。今後、事業が軌道に乗れば一般の学生も対象にするという。来年度の受け付けは9月1日から30日まで。問い合わせは念佛寺=電0595(21)0588=へ。

平井良信 さんより 

写真は;奨学制度創設のため1億円を寄付した西澤孝次さん(左)と豊岡鐐尓住職=伊賀市上野寺町の念佛寺で

中日新聞 から

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