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480年経て墓地所有権が確定

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images-1-5.gif仙台市青葉区大倉の寺院「青松寺」が、戦国時代から使っていた墓地の所有権の確認を求めた訴訟で、仙台地裁は8日、寺の所有権を認める判決を言い渡した。

この土地に登記記録はなく、仙台市の古い台帳に国有地を示す「官林」の記載があっただけ。判決により、およそ480年の歳月を経て土地の所有者が正式に確定した。

仙台市博物館市史編さん室などによると、青松寺は戦国時代の1532年、地元の武士が開山したとされ、伊達政宗が立ち寄ったとの言い伝えもある。

青松寺が2005年ごろ、本堂と墓地を結ぶ道路を建設しようとした際、墓地約2000平方メートルの登記記録が存在しないことが判明。市の古い土地台帳に「官林」と書かれていたため09年3月、国に所有権を認めるよう求める訴えを起こした。

青松寺は「開山当時の法令だった御成敗式目8条には、20年以上土地を占有した者に所有権が認められるとの規定があり、1552年には所有権を取得している」と主張。国は「国有地と確認できない」と争う姿勢を示さなかった。

8日の判決で、足立謙三裁判官は「青松寺は1953年に宗教法人に認可されてから、20年以上墓地として占有している」と述べ、御成敗式目ではなく、民法上の取得時効が成立しているとして寺の所有権を認めた。

民法は所有の意思を持って20年間、公然と他人の土地や物を占有した者は、その所有権を取得する

河北新報社 から

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