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八十八年目の秋葉講 法要と法話で煩悩消す

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images-2-3.jpg大山住職による火難・盗難除け法要に続き、福知山市仏教会教化委員長の菊藤明道・明覚寺住職が法話を行い、心の持ちようを説いた。

秋葉さんが、火災だけでなく煩悩も払うと伝わることから煩悩の話を中心に語り、世の中で様々な事件が起きることを「目に見える物だけが確かなものだとする科学のみを教える世の中になり、目に見えるお金や物質ばかり追い求め、それが幸せだと思うようになったから」だと断じた。

仏教の教えはその逆。どんな高級車も上等な服も何年かすれば朽ちるように、「物質はあてにならない」としている。それが色即是空。色とはカラーのことではなく、物質のことであり、物は仮に存在するにすぎない。桜の花という物質が咲くのは目に見えない大自然の力が結集するからこそだ−と仏教の宇宙観を説いた。

その上で、昔は一粒のご飯でも「粗末にすると目がつぶれる」と言われたのは、眼球の目ではなく、物を粗末にすることにより心の目がつぶれることを教えられたのだと話し、空即是色の教えを引いて「物に感謝する」心を持つよう諭した。

さらに、法華経にある、物欲から早く脱しなさいという教えの「火宅」の解説を通して「あれが欲しい、人がねたましいといった心の中で燃えさかる煩悩が仏法の水で消えたのが涅槃です。目に見えないご縁に引かれてここに集まったみなさんは我欲を捨て、涅槃を求めて下さい」と導いた。

写真=「我欲を捨てて涅槃を」と説いた市仏教会の菊藤教化委員長

両丹日日新聞

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