ホーム 仏教のスペース Bouddhisme 日本仏教1300年の源流 ~すべてはここからやって来た~

日本仏教1300年の源流 ~すべてはここからやって来た~

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四方を海に囲まれたわが国は、古来、海を越えて渡ってくる大陸の文化を受容発展させながら独自の文化を築き上げてきました。特に遣隋使や遣唐使あるいは宋の商船などによってもたらされた中国の品々は、その時代の最新モードとして日本人の憧憬の対象となってきました。そして、このような日中海域交流における中国側の最大の窓口とされたのが、中国を代表する港湾都市として著名な浙江省(せっこうしょう)・寧波(ニンポー)です。

杨贵妃观音坐像
杨贵妃观音坐像

寧波はかつて明州(めいしゅう)とも呼ばれ、杭州(こうしゅう)湾の出口に位置する中国有数の港として発展してきましたが、それにも増して寧波が日本人を魅了し続けたのは、この町を中心に栄えた最新の仏教文化に他なりません。観音信仰の聖地・普陀山(ふださん)や仏舎利(ぶっしゃり)信仰の聖地・阿育王山(しくおうざん)などが立地しており、これらの名刹(めいさつ)には数多くの僧侶たちが日本から巡礼に訪れています。また日本禅宗(ぜんしゅう)の草創期に活躍した祖師(そし)たちが学んだとされる天童山(てんどうさん)も寧波を代表する禅院であり、日中禅林(ぜんりん)交渉史上に格別な存在となっています。

当展覧会は、このような寧波がもつ中国仏教の聖地としての側面に光を当て、彼の地から海を越えてわが国にもたらされたと考えられる仏教美術の名品の数々を一堂に会し、日本人が憧れ続けた寧波の仏教文化の魅力に迫ろうとする試みです。

展示期間:

7月18日(土)~8月2日(日)


ソース: 奈良国立博物館 www.narahaku.go.jp/index.html


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