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Sakyadhita 第10回サキャディタ ー国際女性仏教徒会議

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―転換期の仏教:伝統 · 変革 · 挑戦―


開催地:モンゴル国ウランバートル

会議期間:2008年7月1-5日

寺院ツアー:2008年7月6-7日

モンゴル: 無限に広がる空と大地

Image1_sakyadhita2.bmpモンゴルは、ロシアと中国の中間に位置し、三方向から
3つの主要な山脈と河川が走っています。同国は、標高
560メートルから1,374メートルの高さに位置し、その年
間気温は最
低- 4 0 ℃ か
ら最高+
38℃と、大き
な幅がありま
す。生態系は
脆弱で、非常
に乾燥した砂
漠に囲まれ、
山あいの土地
が連なってい
ます。また、国
土の半分は永
久凍土に覆われています。モンゴルの乾燥した大地と滑
らかな丘陵地帯は、眠たげなフタコブラクダ、ふわふわの
毛に覆われた羊たち、奇妙なヤク、勇猛な馬たちの故郷
です。この広大な大地に暮らす人影はまばらで、人口はわ
ずか250万人に過ぎず、その36%が14歳以下です。これ
らの人々の30%は遊牧民で、「ゲル」と呼ばれる丸いテン
トの中に住んでおり、その他の人々は首都ウランバート
ルなどの都市に定住しています。

ウランバートルは、モンゴル北部の盆地にあり、海抜
1,350メートルに位置しています。7月は、夏の気候で心
地よく、平均気温は16℃で、ときおり雨が降ります。道路
は、ほとんど舗装されておらず、旅行者は、こうした道をバ
ス、ミニバン、タクシーなどで移動します。地元の人々が
好む食べ物は、マトン(羊肉)と餃子ですが、野菜料理や
外国の料理も手に入ります。首都ウランバートル郊外約
80キロのところにあるGorkhi-Terelj国立公園は、モンゴ
ルで最も美しい景色といわれる場所です。土産物として、モン
ゴルのカシミヤは、世界的に有名です。

モンゴルの仏教

Image2_sakyadhita.bmpモンゴルは、13世紀に広大な領域
を制圧したチンギス・ハーンによっ
て、有名になりました。武勇で恐れ
られたチンギス・ハーンは、彼の版
図で生活するキリスト教徒、イスラ
ム教徒、マニ教徒、そしてシャーマ
ンたちに対し、寛容であったことで
も知られています。彼の孫フビライ
は、チベットの学僧サキャ・パンディ
タと施主・帰依処の関係を確立し、
サキャ・パンディタの甥のチョギャル
・パグパは、フビライ・ハーンを擁すモンゴルの宮廷に仏教を
広めました。16世紀、アルタン・ハーンが権力の座に着いたと
き、彼はチベット仏教の師であるソナム・ギャツォに出会い、彼
に「叡智の大海」を意味する「ダライ・ラマ」の称号を与えまし
た。アルタン・ハーンとソナム・ギャツォの出会いは、モンゴル
における仏教の復興の端緒となりました。以後、1930年代ま
で、仏教は、強力な僧団を持つ支配的宗教伝統として、繁栄を
続けました。

20世紀初頭、モンゴルの支配領域には、583の僧院および寺
院と243名の活仏が存在しており、このうちの157は内モン
ゴル地域に存在していました。1920年までは、男性人口の約
3分の1に相当する110,000人の僧侶がおり、彼らは国の富の
大半を支配していたといわれています。1930年代には、スター
リンの下、3万人以上のモンゴル人(そのほとんどが僧侶)が
逮捕され、行方不明となりました。1箇所を除き、すべての僧院
が閉鎖され、宗教的礼拝や儀礼は違法とされました。1990年
まで宗教の自由は回復されませんでした。1990年以降、モン
ゴルでは、仏教(および他の
宗教)の驚くべき復興が起
こっています。僧院は再開さ
れ、モンゴルの人々は彼らの
仏教伝統を復興しつつある
のです。

サキャディター:ブッダの娘たち

1987年以来、サキャディターは、女性たちがその能力をすべての生きとし生けるものたちの平和と正義と安寧のために生かすことができるよう、活動してきました。私たちは、皆さまが第10回サキャディター国際女性仏教徒会議を機にサキャディターに参加し、モンゴルについてより多くのことを学び、世界的な変革に向けて活動する活気に満ちた仏教徒女性たちとつながりを持つことを希望しています。
2008年7月、仏教徒女性と友人たちが世界中からモンゴルの
首都ウランバートルに集まり、互いに意見を交わし、お互い
から学びます。モンゴルの伝統的な文化は、社会・政治・経済などさまざまな面で、新しい世界の現実に直面しているため、伝統的な信仰や修行のあり方は、現代生活の必要性に順応しつつあります。世界中の仏教徒は、自分たちの社会において甚大な変化が起こりつつあることに気づいており、たくさんの人々が、急速に変化する問題含みの世界の中で、自分たちの伝統的価値を維持しようとして、彼らが直面している問題に果敢に挑んでいます。慈悲・慈愛・寛大さ・智慧などの仏教的理念は、こうした現代世界の問題に立ち向かうために、どのようにして用いることができるのでしょうか。また、女性たちは、自分の家族や周囲の人々を助け、自分たちの仏教的価値観を養うために、どのような役割を果たすことができるのでしょうか。

会議の背景

1987年以降、仏教徒女性たちは、2年に一度、国際会議を行ってきました。世界中の300万人以上の仏教徒女性を代表して、私たちは友情を築き、世界平和のために
世界的な連帯を結びます。こうした実りある固い友好関係は、何千人もの女性たちにとって、永久の知的・精神的・個人的重要性を持っています。インド、タイ、スリランカ、ラダック*、カンボジア、ネパール、台湾、韓国、マレーシア、そしてアメリカにおける会議は、世界中の仏教徒女性たちの内なる平和、周囲の人々との調和、国際的な正義のための世界的運動を刺激しました。これらの会議における発表原稿は、2500年にわたる仏教徒女性の歴史が成し遂げたものを記録しており、それらは、
本、ビデオ、ニュースレターなどの形で出版されています。(*ラダックは、中国・インドと国境を接するインド北部のヒマラヤ山脈地域で、地形的にも、文化的にも、チベット世界の一部に属しています。)

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女性をつなぐ

Image4_sakyadhita.bmp第10回サキャディター国際女性仏教徒会議は、国際協力と
いうサキャディターの使命に立脚し、モンゴルのさまざまな仏教団体の代表とサキャディターの国際会議企画委員会のメンバーが協力して計画しています。サキャディターは、世界でもっとも活発な仏教徒女性の国際組織であり、慈悲ある社会参与を行おうとする女性たちの可能性を育てることに献身してきた国際的連帯組織です。その目的は、多様な文化、宗教、社会的背景を持った仏教徒やその他の友人たちと、学び、修行、経験を交換するための機会を作ることです。

会議プログラム

世界中から集まった指導的仏教学者、修行者、芸術家、社会活動家が、現代社会に突きつけられた重大な課題についての見方や考え方を提供してくれます。朝の瞑想と夕方の読経から、世界中の豊かな仏教伝統を垣間見ることもできます。小グループによるディスカッションやさまざまな宗派を横断したパネル、ワークショップなどは、参加者間の対話を促進します。会議の全体テーマは、「転換期の仏教:伝統 · 変革 · 挑戦」です。

パネル討論のテーマ

• 転換期の仏教徒女性

• 多文化主義への挑戦

• 伝統を破る―正統性の問題

• 仏教と消費主義

• 出家主義の未来

• 仏教徒女性と宗教間対話

• 若い世代とのかかわり

• 仏教と文化的変化―家族の問題

• 仏教的価値と環境保全

• 仏教・政治・人権

ワークショップ

• 仏教各派の瞑想の伝統

• 共に歩む―権威主義的秩序に代わる新たな組織モデル

• 問題は何か―問題解決の技法

• 仏教・女性・健康

• 支部組織・支援金受領者のための非営利経営の技法

• ライフスタイルの選択

• 職場における仏教

• サキャディター寄稿者が簡潔な文章を書くための技法

会議スケジュール

6月30日 ウランバートル到着

7月 1日 開会式(モンゴル文化会館)

7月2-4日 会議報告、瞑想、トーク、ディスカッション、ワークショップ

7月 5日 閉会式(モンゴル文化会館)

7月 6日 ウランバートル寺院ツアー

7月 7日 マンジュシュリ寺院


Source : www.sakyadhita.org

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