ホーム 仏教のスペース Société 「殉国の乙女」に平和誓う

「殉国の乙女」に平和誓う

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戦時中、呉海軍工廠の空襲で犠牲になった女子挺身隊員らの墓標がわりになっている呉市警固屋の「殉国之塔」で22日、慰霊祭が営まれた。平和学習に取り組む地元の警固屋中の生徒も参加し、千羽づるや花をささげた。

 同工廠は1945年6月22日、B29爆撃機の空襲を受け、兵器を製造していた海岸沿いの造兵地区が壊滅。女子挺身隊や動員学徒を含む数百人が亡くなった。跡地に木製の墓標が立っていたが、65年に地元の仏教婦人会が寄付を募って塔を設置。2年前、鍋山第一公園に移設された。

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 警固屋中は10年ほど前から関係者の証言を聞き、慰霊祭に加わっている。この日は2年生約40人が「工場で働いていた女子挺身隊はつらく、怖い思いをしたことでしょう。二度と悲惨な戦争を繰り返さないために、私たちは多くのことを学び、戦争は断固反対という強い意志を持ち続けます」と宣言。「殉国の乙女に捧げる詩」を合唱した。(中川正美)

朝日新聞 から

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